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2025年11月 6日 (木)

【学長からのメッセージ2025.11】気にしない・あきらめる・当てにしない(2)~“あきらめる”編~

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星美学園短期大学 学長 阿部健一


気にしない・あきらめる・当てにしない(2)

―“あきらめる”編―

 一般に、人は、自分の思いどおりにならないとキレたり、イライラしたりします。そして、その不快状態をなんとか解消しようとします。

その方法には、大きく3つあります。

1つ目は、自分の思いを妨げる障害物を叩き壊して、あるいは乗り越えて、所期の思いを達成することです。

2つ目は、不愉快な気持を、人やモノに当たって軽減することです。

そして、3つ目は、自分の思いをなかったことにすること、つまり「あきらめる」ことです。

1つ目の方法には、2つあります。

1つは、「ちゃぶ台返し」のように自分の権威や恫喝によって自分の思いを通すやり方、もう1つは、知恵を絞って自分の思いを通すやり方です。自分の思いを通すにあたり、前者は不適切な方法であり、後者は適切な方法であると言えるでしょう。

人生には、どんなに知恵を絞っても、どうにもならないことが多々あります。その場合は、「あきらめる」ことによって不快状態をなくすことが適切な方法となります。

「あきらめる」ためには「あきらめる力」が必要です。この力が育っていなければ、あきらめたくてもあきらめられず、苦しむことになります。したがって、あきらめる力を育てることはとても大切なことで、この点については、次回触れたいと思います。

あきらめることと、がまんすることとは違います。がまんすることは耐えることですが、あきらめることは手離すことです。

あきらめるとは、自分が負っている荷物(こだわり、執着)を捨てて身軽になることでもあります。

人生は、あきらめの連続なのかもしれません。そうであれば、それもまた善いことなのだろうと思います。

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