2年生「保育・教職実践演習」保育園の園長先生による講義「気になる子どもの行動の理解と対応」
「気になる子どもの行動の理解と対応」について学びました。
講師はNPO法人 こども発達実践協議会代表理事
日本保育士研修センター講師であり、
実際に認可保育園の園長として現場に立たれている
河合清美先生です。
たくさんの保育現場でのエピソードを話してくださいました。
授業では「着替えてね」という言葉がいかに抽象的で難しいかということを
実際に学生にマイクを回して一緒に考えてみました。
着替えるにはまず服を脱ぐことから。
でも、「服を脱ぐ」だけでも
「ズボンをおろす」「シャツから手を抜く」「頭を抜く」
…と数えていったら、
「服を脱ぐ」から「服を着る」までの「着替える」に含まれる動作は
なんと約15種類!!
河合先生は、このような抽象的な言葉を具体的な言葉に細かく置き換えていくことを
❝言葉の因数分解❞
と表現されていました。
「着替えてと言ったのに、いつまでたっても着替えられない」といっても
「着替え」に15もの動作が入っていたら、
子どもがどうしていいかわからないのは当然
「子どもが気になる」という前に、自分の使っている言葉が適切なのか
「自分の言葉を気にする」ということが大切だと学びました。
【学生の感想より】
「着替える」という一つの言葉が実は総称で、様々な動詞が沢山入っていることに驚きました。私たちは「着替える」と聞いたら「今着ている服を脱いで、新たな服を着る」と理解することができますが、それはこれまでに多くの経験があるから「着替える」という一言で行動に移すことができているのだと改めて考えることができました。同時に、子どもは「今着ている服を脱いで、新たな服を着る」という経験をすることが必要な為、保育者が「着替える」に含まれている言葉を一つひとつに柔らかく噛み砕いて伝えることが大切だと理解することができました。
「気になる子ども」が困った子どもではなく、困っている子どもだということも常に意識していたいと思いました。特別支援教育のことも学んでいるからか「気になる子ども」=「障がいのある子ども」になりがちだったため、考え直す機会ができてよかったです。
大人が主体ではなく、子どもが主体になる保育をしていきたいと思いました。また、「そのままの気持ちでいいんだよ」と子どもに寄り添える保育者になりたいと思いました。
2年生 Kさん
幼稚園教諭・保育士・特別支援学校教諭の免許・資格取得を目指す
星美学園短期大学 SEIBI Gakuen College
幼児保育学科
専攻科幼児保育専攻