【学長からのメッセージ2026.6】人は、思い悩まない(その3)

星美学園短期大学 学長 阿部健一
人は、思い悩まない(その3)
“思い悩むな。ただ神の国※を求めなさい。”というイエスのメッセージについて考えてきました。
※「神の国」については、小笠原優著「キリスト教信仰のエッセンスを学ぶ」(イー・ピックス)49頁が参考になります。
ざっくり箇条書きにまとめると、およそ次のようになります。
1.心の弱さと能力の限界を抱えた人間が、自分の力を頼りに自分の人生を取り仕切ろうとすれば、必然的に、思い悩みを抱えながら生きていかざるを得ない。
2.人間が、思い悩みから解放されるためには、思い悩みの主体者である「自分(自我)」を捨てなければならない。
3.「自分」を捨てたとき、「神の国(神様の力・支配)の侵入」がその人の中に起こる。
4.その人の中に起こる「神の国(神様との繋がり)の侵入」が、その人を思い悩みから解放していく。
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神様は、仕合せに生きることを願って人間を創造されたはずです。であれば、思い悩みのうちに苦しみながら生きている人間の姿は、神様が意図した人間の姿とは違う姿であるといえるでしょう。
私たちが、神様が意図した人間の姿に立ち戻るためには、神様と繋がる必要があります。そして、そのためには、「自分を捨てる」ことが必要となります。
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自動運転で走る自動車が造られていますが、その車の走行中に、運転席で居眠りができますでしょうか?それとも、車任せにできずに、終始自分でもハンドルを握り続けるでしょうか?
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神様と繋がるためには、自分の手をハンドルから離すこと(自分を頼りにしないこと、自分を捨てること)が必要です。人間がハンドルを握りしめている間、神様は、ハンドルに手出しができないからです。
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40歳を過ぎた頃、私に、「人生について考える季節」がやってきました。その時、気づいたのが、下記の「逆説的真理」でした。
「自分を捨てれば捨てるほど、自分らしくなっていく」
この真理を、今回の文脈の中で言いかえると次のようになると思います。
「自分を捨てれば捨てるほど、神様と繋がることができる。神様と繋がれば繋がるほど、本来在るべき(十全な)自分に変わっていく。」
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