【図書館】展示企画2026年度 第2回
タイトル: 子どもと遊び
ー彦根市の伝承あそび「カロム」ー
期間:2026年7~9月
担当:星美学園短期大学 教授 中島千恵子
彦根市は、滋賀県東部に位置する湖東地域の中心都市です。江戸時代に彦根藩35万石の城下町として本格的な歩みを始め、現在に至るまで歴史的、文化的な風情を色濃くとどめています。幕末の大老・井伊直弼は、藩主となるまでの青春時代をこの城下で過ごしており、直弼が青春時代を過ごした屋敷は「埋木舎」として現存しています。
さて今回は、彦根市内で古くから子ども達に親しまれてきた伝統的な遊び「カロム」をご紹介いたします。「カロム」は、12,3世紀のエジプトに起源を持ち、インドでは「インディアンスヌーカー」、ビルマでは「ブルーミスカロム」と呼ばれてきました。イギリスに伝わって「カロム」( CAROM )となり、ビリヤードの発展とも深い関りを持っています。何世紀もの時を越え、幾千もの人々の手を経て、明治末期に宣教師によって日本に持ち込まれたといわれています。その後、多くの人々が魅了され、日本各地でパックを弾く音が響き渡っていましたが、いつの頃からか、日本では彦根に残すのみとなりました。
「カロム」の遊び方は、ストライカーと呼ばれる木玉(白地に赤か緑の線が入った木玉)を指で弾いて、パックと呼ばれる自分の色の木玉(赤か緑の木玉)に当て、自分のストライカーの線と同じ色のパックを四隅のポケットに入れて、自分のパックが全て入った後にジャック(王様、 赤と緑の線の入った木玉)を入れた方が勝ちとなるボードゲームです。
これらの伝承遊びを通して、子ども達が自身に縁のある地域に興味関心を持ち、その地域の文化や伝統を学べる機会となることを望んでいます。


参考資料(書名、著者名、出版社、出版年)
[1] 『カロムロード』杉原正樹, サンライズ出版, 1997年
[2] 彦根市役所 https://www.city.hikone.lg.jp/kakuka/kanko_bunka/10/1/11856.html
