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2010年10月 9日 (土)

第3回:図書館ミニ展示企画

2010年度 第3回 図書館ミニ展示のお知らせ

 タイトル:円と正方形 日伊総合研究所・装丁デザイン制作ノート

 企画担当:永井ムツ雄(人間文化学科 教授)

 展示期間:10月~12月

 展示場所:図書館内展示ケース

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 2005年2月、星美学園短期大学日伊総合研究所報の装丁デザインを所長のSr.小島から承った。

 デザインにあたり、表1では日伊の象徴と二国の文化をイメージで比較した。丸いものと四角いものの対比で赤の円弧で日本を表現し、イタリアの国旗の直線と、red(rosso)とgreen(verde)の2色の要素を画面が固くならないよう、それぞれグラデーションにして使用した。

 創刊号に相応しく、イタリアの象徴となるイメージ、日本の桜の白黒写真を選び色面と構成。2号以降も日伊のイメージ対訳を試みた。Annualのための通し番号を付け、表4にはドン・ボスコ神父像を配置した。所報名の伊語訳には、フェデリカ・マッジャ先生があたられた。書体には、古都パルマのタイボグラファ、ジャンバティスタ・ボドニ(Giambattista Bodoni 1740~1813)のLinotype社製のBauer Bodoniを購入し使用。背表紙の文字も表紙と揃えた。本文の組版は北原明子先生/田中綾子様が担当された。印刷会社にもグラデーションの再現に感謝している。多くの方々のご協力があった。

 ブルーノ・ムナーリ(Bruno Munari 1907~1998/イタリアのデザイナー=アーチスト)の業績は、幼児教育の分野からも強く印されている。今夏にも横須賀で回顧展があった。永井の学生時代、エホケン(絵本研究会)の友人の多くが感化されていた。スイス・ドイツ系のグラフィック・デザインから、ムナーリのデザインは理論的ではなく、実際的であり、実践的であると評価されている。[円+正方形]その発見と展開の存在は、所報のデザインに影響しているかもしれない。

 また、8月8日ローマのテルミニ駅前で見たイタリア高速鉄道の巨大なグラフィック・デザインが素敵なので、写真展示させていただきます。

・使用する参考資料名の書誌事項

(ブルーノ・ムナーリ著[円と正方形]その発見と展開 日本語版/英語版/イタリア語版)

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