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2014年7月14日 (月)

図書館展示企画2014年度 第2回

タイトル: 乳児に心地よい環境

期  間: 2014年7月~9月

担  当: 幼児保育学科 専任講師 井出麻里子

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生まれてきた赤ちゃんには、どのように外の世界がうつっているのでしょうか? 

視覚、聴覚などの感覚器官は、胎児期から発達しており、赤ちゃんはお母さんのおなかの中にいる時から、外界の音を聞いたり、羊水の味を味わったりしています。誕生して外の世界に出てくると、五感から様々な刺激や情報をキャッチしています。また赤ちゃんには好奇心があることも分かってきており、音のする方に顔を向けたり、目の前で揺れるものに触れようとしたり、動くものをつかもうとしたりします。こうした赤ちゃんの特性を踏まえて、赤ちゃんにとって心地よい環境を構成してあげることは、教育上とても意味のあることです。 

いくつか具体的な環境について紹介しましょう。

【 トッポンチーノ 】 

赤ちゃんをこの上に寝かせたり、これで包んで抱っこしたりします。トッポンチーノごとバスケットに入れて移動したり、他の人に抱いてもらったりすることが可能です。素材は吸湿性に優れた綿でできており、すっぽりと包まれる大きさで、厚みもあり、新生児の身体を安定させ保護する機能があります。また、トッポンチーノには赤ちゃんやお母さんの匂いがついているため、赤ちゃんは他の人に抱かれても泣くことなく、安定した状態で過ごすことができます。

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【 モビール 】 

新生児の視力は0.01~0.02であり、約20~30㎝のところで焦点が合います。また生後2週間くらいから眼球を固定する括約筋が完成するので、1点を見つめ続けることができるようになります。そこで、寝ている赤ちゃんの顔から30㎝くらいのところにモビールを吊るします。最初に提供するモビールは、刺激がはっきりとわかる白と黒のものが良いでしょう。

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【 握るおもちゃ 】 

見て触るおもちゃは、赤ちゃんの視覚・触覚を刺激し、目と手の協応動作を引き出します。

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【 音の出るおもちゃ 】

ガラガラなど、触って動かすことで音がでるおもちゃは、視覚、触覚、聴覚を刺激し、目と手、耳と手、手と耳の協応動作を引き出します。

 

ここに紹介した赤ちゃんの環境は、全てモンテッソーリ教育で提供されているものです。

シルバーナQ. モンタナーロ著 マリア・モンテッソーリ教育研究所訳 『いのちのひみつ』 2003年、KTC中央出版